「K-POPの授賞式はいつから始まったの?」「MAMAとMMAって、名前は似ているけれど何が違うのだろう」——そんな疑問を抱くK-POPファンの方も多いのではないでしょうか。実は、現在の華やかなステージや豪華な演出は、1980年代から積み重ねられてきた深い歴史の上に成り立っています。
この記事では、ゴールデンディスク賞(GDA)やソウル歌謡大賞(SMA)、そして世界的な祭典となったMAMA AWARDSなど、主要な授賞式の誕生から現在に至るまでの歩みを年代別に詳しく紐解いていきます。約40年にわたる変遷を知ることで、毎年恒例の授賞式シーズンをより一層深く、情熱を持って楽しめるようになるでしょう。
K-POP主要授賞式の創設年一覧

主要6大授賞式の創設年・開催回数まとめ
K-POPシーンには数多くの賞が存在しますが、その中でも特に注目度の高い「主要6大授賞式」の情報を一覧表に整理しました。まずはそれぞれの歴史の長さや、主催者の違いを確認してみましょう。
| 授賞式名 | 創設年 | 主催 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ゴールデンディスク賞(GDA) | 1986年 | スポーツ朝鮮 | 韓国最古の音楽賞 |
| ソウル歌謡大賞(SMA) | 1990年 | SBS | 地上波放送局主催 |
| MAMA AWARDS | 1999年 | CJ ENM(Mnet) | 世界最大級のK-POP授賞式 |
| Melon Music Awards(MMA) | 2009年 | Kakao Entertainment | デジタルストリーミング反映 |
| Korea Music Awards(KMA) | 2012年 | 韓国大衆音楽賞選定委員会 | 批評家・専門家による選考 |
| Asia Artist Awards(AAA) | 2016年 | Star News | アジア全域対象の新興賞 |
最も長い歴史を誇るのは1986年に産声を上げたゴールデンディスク賞(GDA)で、2026年現在では創設から約40年という節目を迎えました。一方で、1999年創設のMAMA AWARDSは、戦略的な海外展開やグローバル配信によって、今や世界中が注目する巨大なエンターテインメントショーとしての地位を揺るぎないものにしています。
参考:K-POP授賞式「MAMA AWARDS」開催25周年で振り返る歴史
この記事で分かること
この記事を最後まで読み進めることで、以下の内容を体系的に理解できるようになります。
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主要授賞式の詳細: それぞれの創設年や主催者、選考における独自の特徴
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約40年の変遷: 1980年代の黎明期から現代に至るまでの年代別ヒストリー
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三大授賞式の違い: GDA・SMA・MAMAが持つ歴史的背景と権威の差
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歴史を動かした転換点: PSYやBTSの登場など、世界進出を加速させた5つの契機
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最新トレンドと展望: 2026年現在の授賞式事情と、今後のグローバルな展開
K-POP授賞式の歴史を年代別に解説

韓国の音楽授賞式は、単なる表彰の場に留まらず、韓国ポップミュージック産業の発展と二人三脚で歩んできました。
ここでは、1980年代の始まりから2020年代の現在まで、時代ごとの特徴とドラマチックな出来事を詳しく解説します。
1980〜1990年代:韓国音楽賞文化の始まり
韓国における本格的な音楽賞の歴史は、1980年代の中盤まで遡ることができます。
1986年、スポーツ朝鮮社によって「ゴールデンディスク賞(GDA)」が創設されました。これは韓国で初めて「年間を通じた音楽活動の総合評価」を掲げた権威ある音楽賞であり、現在に至る授賞式文化の揺るぎない礎を築いたのです。
当時の音楽シーンは、主にKBS・MBC・SBSといった地上波テレビ局の歌謡番組が中心的な役割を担っていました。例えば、1967年にMBCが開局記念として開催した『MBC10大歌手青白戦』は、現在の『MBC歌謡大祭典』の前身として知られています。参考:K-POPの基礎知識② 韓国の音楽祭・音楽授賞式を特集!
1990年には、SBSの開局とともに「ソウル歌謡大賞(SMA)」が誕生しました。地上波放送局が主催するという強みを活かし、圧倒的な露出度と安定した放映体制を背景に、瞬く間に誰もが認める権威ある賞として定着していきます。
この時代の主役は、現在のような「アイドルグループ」ではなく、圧倒的な歌唱力を誇るバラード歌手や実力派のソロアーティストたちでした。授賞式そのものも、今日のようなド派手なエンターテインメントショーというよりは、テレビ放映を前提とした格調高いセレモニーという性格が強かったと言えるでしょう。

1999〜2004年:アイドル時代の幕開けと「MAMA」の原点
1990年代後半、H.O.T.やS.E.S.、Fin.K.Lといった「第1世代アイドルグループ」が次々と誕生し、韓国の音楽シーンは劇的な変貌を遂げました。
この新しい時代の波を捉えるべく、1999年にMnet(現CJ ENM)が創設したのが「Mnet映像音楽大賞」です。これが、現在のMAMA AWARDSへと繋がる大きな第一歩となりました。
この授賞式が画期的だったのは、当時急速に普及し始めた「ミュージックビデオ」という視覚的な表現形式を評価の軸に据えた点にあります。2004年には「Mnet KM Music Video Festival」と改称され、単なる歌唱力だけでなく、パフォーマンス性や映像美を重視する方向へとさらに進化を加速させました。
また、この時期はBoAや東方神起(TVXQ)といった、日本を含む海外市場へ果敢に挑戦するアーティストが登場した歴史的転換期でもあります。授賞式の演出もこの頃から目に見えて豪華になり、単なる「表彰式」から、世界を意識した見応えのある「エンターテインメントショー」へとその姿を変えていきました。
2005〜2012年:K-POP黄金期と授賞式の権威確立
2000年代中盤から後半にかけては、BIGBANG、少女時代、SHINee、2NE1、2PMなど、今なお伝説として語り継がれるグループが続々と登場した「K-POP黄金期」です。2006年に授賞式が「Mnet KM Music Festival(MKMF)」へと改称されたことで、より洗練されたブランドイメージが確立されました。参考:MAMA AWARDS – Wikipedia
この時代の特徴は、地上波(KBS・MBC・SBS)とケーブル(Mnet)の授賞式が切磋琢磨し、それぞれが独自の評価軸で競い合ったことにあります。特にゴールデンディスク賞(GDA)は、音楽CDやアルバムの販売実績を重視する硬派な選考姿勢を貫き、「実売に基づいた最も権威ある賞」としてのポジションを盤石なものにしました。
2009年には、MAMAが初めての海外開催(マカオ)を成功させ、韓国国内に留まらないグローバル展開への道を切り拓きます。
同年には、韓国最大の音楽ストリーミングサービス「Melon」が主催する「Melon Music Awards(MMA)」も誕生しました。これは、デジタル配信が音楽消費の主流となる新しい時代の幕開けを象徴する出来事として、業界に大きな衝撃を与えました。
2013〜2019年:世界を揺るがしたグローバル化と「BTS」の革命
2012年のPSY「江南スタイル」による世界的ヒットを経て、K-POPは本格的に世界のメインストリームへと躍り出ました。この時代、授賞式の歴史において特筆すべきは「国際的な注目度の爆発的な上昇」です。
MAMAは2013年以降、香港、シンガポール、日本などアジア各地で海外開催を拡大し、その名の通り「アジア最大級の音楽祭」としての地位を揺るぎないものにしました。
さらに2016年頃からは、BTS(防弾少年団)が各授賞式の主要賞を席巻し始めます。彼らの世界的ファンダムである「ARMY」が国境を越えて熱視線を送ったことで、視聴者数やストリーミング数はそれまでとは比較にならない規模へと膨れ上がりました。
また2016年には、音楽だけでなくドラマや映画の俳優も同時に表彰する「Asia Artist Awards(AAA)」が創設されました。これにより、K-POPとK-ドラマが融合した総合エンターテインメントとしての授賞式スタイルが確立されます。
ファン投票が結果を大きく左右する仕組みもこの時期に定着し、世界中のファンが「推しを大賞へ導く」という能動的な楽しみ方が主流となりました。

2020年〜現在:コロナ禍の変革と新時代
2020年の新型コロナウイルス(COVID-19)の流行は、授賞式の在り方を根本から変える大きな試練となりました。観客不在、あるいは大幅な規模縮小を余儀なくされたこの逆境は、同時に「オンライン配信インフラの劇的な進化」を促す契機となります。XR(拡張現実)などの最新技術を駆使した演出が導入され、世界中のファンが自宅にいながら臨場感あふれるステージをリアルタイムで共有できる体制が整備されました。
2022年から2023年にかけては、観客が会場へ戻り、再び海外での大型開催が活発化しました。2023年の「MAMA AWARDS」では、NewJeansやIVEといった第4世代アーティストたちが主要賞を独占し、名実ともに世代交代が完了したことを鮮烈に印象づけました。参考:「MAMA AWARDS」が示したひとつの時代の移り変わり
2026年現在も、その勢いは衰えることを知りません。各種プラットフォームを通じた全世界独占配信は当たり前の光景となり、K-POP授賞式は「韓国の音楽賞」という枠組みを完全に飛び越え、世界中の音楽ファンが一年を締めくくるための「グローバルな祭典」として進化し続けています。参考:『2025 MAMA AWARDS』 TELASA日本独占配信情報
韓国三大授賞式とは?歴史的背景と個性の違い

K-POPファンの間で「三大授賞式」と呼ばれる権威ある賞が存在します。
一般的には、ゴールデンディスク賞(GDA)、ソウル歌謡大賞(SMA)、MAMA AWARDSの3つを指しますが、それぞれが歩んできた道や評価の基準は驚くほど異なります。
ゴールデンディスク賞(GDA):信頼の実績を誇る「韓国のグラミー賞」
1986年に創設されたゴールデンディスク賞(GDA)は、韓国で最も長い歴史を持つ音楽賞です。
スポーツ朝鮮社が主催するこの賞は、当初からレコードやCDの「実売数」を極めて重視する選考基準を貫いてきました。
「GDAを受賞すること=その年に最もアルバムを売ったアーティストである」という認識が業界に定着しており、その客観性の高さから「アーティストが最も欲しがる賞」の一つとも言われています。時代の変化に合わせて現在はデジタル音源部門も設けられていますが、約40年にわたる歴史の重みと、数字に裏打ちされた信頼性は、他の追随を許さない特別な価値を放っています。
ソウル歌謡大賞(SMA):大衆性と伝統を兼ね備えた「地上波の顔」
1990年に誕生したソウル歌謡大賞(SMA)は、地上波放送局であるSBSの開局と深く結びついた歴史を持っています。35年以上の歴史を誇り、幅広い年齢層に親しまれているのが特徴です。
SMAの魅力は、単なる販売枚数だけでなく、音楽性や大衆性、そしてステージでのパフォーマンスを多角的に評価する点にあります。参考:K-POPファン必見!KPOPの主要音楽授賞式まとめ
地上波での放映は国内の隅々にまで届くため、ここで大賞を受賞することは「国民的なスター」として認められたことを意味します。伝統的な選考スタイルを維持しながら、K-POPの「スター性」を象徴し続けている授賞式です。参考:K-POPの新たな歴史の主人公は?見どころ満載、ソウル歌謡大賞!
MAMA AWARDS:世界を熱狂させる「グローバル・アイコン」
1999年に「Mnet映像音楽大賞」として誕生したMAMA AWARDSは、幾度もの改称を経て、世界最大級の音楽祭へと劇的な進化を遂げました。
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1999年: 「Mnet映像音楽大賞」としてスタート
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2009年: 「Mnet Asian Music Awards(MAMA)」へ改称し、初の海外(マカオ)開催
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2022年: 「MAMA AWARDS」へとブランドを一新
CJ ENMが主催するこの賞の最大の特徴は、その圧倒的な「グローバル規模」にあります。
日本や北米など世界各地で開催されるステージは、最新のテクノロジーを駆使した豪華な演出で知られ、オンライン視聴者は延べ数百万人規模に達します。歴史を塗り替え続けるMAMAは、今やK-POPを世界へと繋ぐ最強のプラットフォームとして君臨しているのです。
参考:K-POP授賞式「MAMA AWARDS」開催25周年で振り返る歴史
その他の主要K-POP授賞式の歴史

三大授賞式以外にも、K-POPシーンには見逃せない音楽賞がいくつか存在します。
それぞれが誕生した時代背景や、独自の選考基準を知ることで、K-POPという文化の多面性をより深く理解できるでしょう。
Melon Music Awards(MMA):デジタル時代の覇者を決める指標
2009年に誕生した「Melon Music Awards(MMA)」は、韓国最大の音楽ストリーミングサービス「Melon」のデータを基盤とした授賞式です。カカオエンターテインメントが主催しており、デジタル音楽市場の急成長とともにその権威を確立しました。
MMAの最大の特徴は、実際に「誰が、何回聴いたか」というユーザーの視聴データがダイレクトに反映される点にあります。Melonは韓国国内で圧倒的なシェアを誇るため、ここでの受賞は「今、韓国で最も愛されている音楽」の証明として極めて高い信頼を得ています。
現在では、三大授賞式にMMAを加えた「四大授賞式」として定着しており、年末の音楽シーンに欠かせない存在となりました。
参考:MAMA・MMA・GDA・AAA・SMA 歴代受賞者一覧(2023〜2025)
Asia Artist Awards(AAA):音楽と映像が融合したアジアの祭典
2016年にスタートした「Asia Artist Awards(AAA)」は、音楽部門のアーティストだけでなく、ドラマや映画で活躍した俳優も同じステージで表彰する「総合エンターテインメント型」の授賞式です。
この賞のユニークな点は、K-POPアイドルと人気俳優が一堂に会する華やかな顔ぶれにあります。
日本、フィリピン、ベトナムなどアジア各地を舞台に開催され、韓流コンテンツ全体のファンが楽しめる設計になっています。歴史自体は比較的新しいものの、アジア全域を巻き込んだ高い拡散力を持ち、新興勢力として急速に存在感を強めています。参考:権威ある賞レースとは? | K-POP(勝手に)うんちくブログ
Korean Music Awards(KMA):芸術性を追求する「批評家たちの選択」
2012年に設立された「Korean Music Awards(KMA)」は、他の授賞式とは全く異なる「批評家賞」としての性格を持っています。
最大の特徴は、ファン投票や販売数、ストリーミング成績などを一切考慮せず、音楽専門家や批評家のみが厳正に選考を行う点です。
ここでは商業的な成功よりも、音楽としての完成度、独自性、そして時代を切り拓く革新性が最優先で評価されます。そのため、メインストリームのスターだけでなく、実力派のインディーズアーティストが選出されることも少なくありません。
「真に価値のある音楽」を称えるKMAは、米国のグラミー賞に近い厳格さを持つ、業界人からも一目置かれる特別な賞といえるでしょう。
K-POP授賞式の歴史を塗り替えた5つの転換点

K-POP授賞式の40年におよぶ歩みの中には、その後の方向性を決定づけた「パラダイムシフト」とも呼べる瞬間がいくつか存在します。
ここでは、特に影響力の大きかった5つの歴史的転換点を詳しく紐解いていきましょう。
1999年:アイドル特化型「MAMA」の誕生
1999年の「Mnet映像音楽大賞(現在のMAMA)」創設は、授賞式の主役をバラード歌手から「アイドルグループ」へと完全にシフトさせた歴史的な出来事でした。
それまで主流だった歌唱力至上主義の評価に加え、ダンスパフォーマンスやミュージックビデオの芸術性を正面から評価する場を設けたのです。
これにより、トータルパッケージとしての完成度を競う、現在の「アイドル授賞式文化」の基礎が築かれました。
2009年:初の海外開催(マカオ)とグローバル宣言
2009年、MAMAがマカオで開催されたことは、韓国音楽界に「K-POPは世界へ発信するもの」という強烈なメッセージを刻み込みました。
国内向けのテレビ番組から、アジア全域、そして世界を射程に入れた「グローバル・ショー」への脱皮を宣言した瞬間です。
この決断が、後のアジア各地や日本でのドーム開催、さらには北米進出へと繋がるグローバル戦略の起点となりました。
2012年:PSY「江南スタイル」によるYouTube革命
2012年にPSYの「江南スタイル」がYouTubeで世界的な社会現象を巻き起こした際、授賞式の在り方も劇的に変化しました。
デジタル再生数やSNSでの拡散力が、従来のCD販売数に匹敵する重要指標として認識されるようになったのです。
この出来事をきっかけに、各授賞式はオンライン配信を強化し、世界中のメディアがK-POP授賞式を「主要なエンタメニュース」として扱う土壌が作られました。
2016〜2018年:BTSがもたらした「世界標準」への格上げ
BTS(防弾少年団)が主要賞を独占し始めたこの時期、授賞式の国際的な地位は一気に「世界標準」へと引き上げられました。
彼らの圧倒的なファンダム「ARMY」が世界中から熱視線を送ったことで、韓国国内の授賞式がビルボードやグラミーと並んで語られるグローバルな祭典へと変貌を遂げたのです。
BTSの活躍は、授賞式を「韓国の音楽賞」から「世界が注目するエンターテインメント」へと完全に転換させました。
2020年:コロナ禍が生んだ「デジタル融合型」の新常識
COVID-19の影響で無観客開催を余儀なくされた2020年は、皮肉にも授賞式のテクノロジーを飛躍的に進化させる契機となりました。
XR(拡張現実)やメタバース、マルチアングル配信といった最新技術が導入され、会場の物理的な制約を超えて「世界中のファンが同時に参加する」という新しい視聴体験が確立されました。
この時に生まれたデジタル技術とリアルの融合は、現在のハイブリッド型授賞式のスタンダードとして定着しています。
K-POP授賞式の権威性はどう決まる?歴史から読み解く格付けの正体

K-POPシーンには数多くの授賞式が存在しますが、なぜ特定の賞が「三大授賞式」と呼ばれ、特別視されるのでしょうか。
その権威が作られてきた背景には、時代ごとの音楽消費の変化が深く関わっています。
選考基準の歴史的変遷:時代を映す鏡としての役割
授賞式の選考基準は、K-POPの成長とともに大きく姿を変えてきました。
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1980〜90年代: 「レコード・CDの実売数」と「地上波放送への貢献度」が評価のすべてでした。
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2000年代: デジタル音源の普及により、ダウンロード数やストリーミング再生数が重要指標に加わりました。
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2010年代以降: SNSの爆発的な発展に伴い、ファン投票やYouTube再生数、ハッシュタグ数といった「バイラル度」が無視できない要素となりました。
現在は、多くの授賞式で「音源+アルバム+SNS+専門家審査」という複合的な基準が採用されています。
常に時代に合わせた「成功の定義」をアップデートし続けてきたことが、それぞれの賞が権威を維持できている大きな理由です。
「三大授賞式」という概念が生まれた背景
実は「三大授賞式」という言葉に公的な定義があるわけではありません。2010年代のグローバル化の過程で、歴史の長さ、放映規模、そして業界内での評価を総合して、ファンやメディアの間で自然発生的に定着した呼び方です。
GDAの「実績」、SMAの「伝統」、MAMAの「世界性」という3つの軸が揃ったことで、この概念は不動のものとなりました。
しかし、近年ではデジタル配信の王道を行く「MMA」を加えた「四大授賞式」という表現も一般化しており、権威の形も時代とともに変化し続けています。
参考:権威ある賞レースとは? | K-POP(勝手に)うんちくブログ
アーティストが授賞式を重視する本当の理由
アーティストや所属事務所にとって、授賞式は単なる「トロフィーをもらう場」ではありません。
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GDAでの受賞: 「その年、最もCDを売った」という実力の証明
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SMAでの受賞: 「韓国の幅広い世代に愛されている」という国民的認知の証明
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MAMAでの受賞: 「世界中のファンを熱狂させている」というグローバル・人気の証明
これらすべての頂点に立つことは、アーティストにとって名実ともにその年の「顔」になったことを意味します。この「年末グランドスラム」を目指す物語があるからこそ、ファンもまた熱狂的に投票や応援に励むのです。
K-POP授賞式の現在と今後の展望

2026年現在、K-POP授賞式は「第4世代」から「第5世代」へと主役が移り変わる激動の時代を迎えています。
過去40年の歴史を踏まえ、今まさに起きているトレンドと、これからの方向性を考察してみましょう。
第5世代アイドルの躍進と授賞式の新潮流
ATEEZ、NewJeans、IVE、aespaといった第4世代が不動の地位を築く一方で、2025年から2026年にかけては「第5世代」と呼ばれる新星たちが授賞式のステージを席巻し始めています。
彼らの特徴は、デビュー当初から世界市場をターゲットにした圧倒的な拡散力にあります。
2024年や2025年のMAMA AWARDSでは、SNSネイティブな新世代アーティストたちが主要賞を次々と獲得し、鮮やかな世代交代を印象づけました。参考:【レポート】歴史的パフォーマンス続出!大いに盛り上がった2024 MAMA AWARDS
また、TikTokやリール動画でのバイラル(拡散)が選考基準に深く関わるようになり、授賞式のプロモーションそのものが「短尺動画」を中心に設計されるなど、ファンとのコミュニケーションの形も劇的な変化を遂げています。
参考:BLACKPINKのロゼ、ブリットアワードを受賞 K-POPアーティスト初の快挙
欧米の主要音楽賞との融合と、広がる世界地図
K-POPアーティストの活躍は、もはや韓国国内の授賞式だけに留まりません。
2026年には、BLACKPINKのロゼがK-POPアーティストとして初めてブリット・アワードを受賞するなど、欧米の歴史ある音楽賞でもその存在感を示しています。
これに呼応するように、韓国主催の授賞式もさらなるグローバル展開を加速させているのです。MAMA AWARDSをはじめとする各賞は、北米、ヨーロッパ、東南アジアなど、世界各地での同時開催や巡回開催を模索しています。
K-POPが「世界の共通言語」となった今、授賞式は特定の地域を越え、地球規模のエンターテインメント・イベントへと進化し続けているのです。
テクノロジーが描く「次世代の授賞式」
今後の展望として注目すべきは、最新テクノロジーとの融合です。メタバースやVR(仮想現実)を活用した「バーチャル授賞式」の試みが進んでおり、物理的な距離を超えてファンがアーティストと同じ空間で祝福できる新しい体験が議論されています。
また、ファン投票の透明性を高めるためのブロックチェーン技術の導入や、AIによる多角的なデータ分析を用いた選考など、公平性とエンタメ性を両立させるための革新も続いています。
K-POP授賞式はこれからも、文化的権威を守りながらも、常に時代の最先端を走る祭典であり続けるでしょう。

まとめ:K-POP授賞式の歴史を知って年末をもっと楽しもう

K-POP授賞式の約40年にわたる歩みを振り返ってきました。最後に、この記事の重要なポイントを整理します。
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最古の歴史: 1986年創設の「ゴールデンディスク賞(GDA)」が韓国音楽賞の草分けであり、約40年の伝統を誇ります。
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アイドルの台頭: 1999年の「MAMA(当時Mnet映像音楽大賞)」創設が、アイドル中心の華やかな授賞式文化の幕開けとなりました。
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三大授賞式の個性: 実績の「GDA」、伝統の「SMA」、世界性の「MAMA」と、それぞれ異なる魅力と評価基準を持っています。
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グローバル化の加速: 2009年のMAMA海外初開催、2012年のPSY、2016年以降のBTSの活躍が、K-POPを世界標準のコンテンツへと押し上げました。
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未来への進化: 2020年のコロナ禍を機にオンライン配信と最新技術が融合し、2026年現在は第5世代アイドルが主役となる新たな時代を迎えています。
歴史を知ることで、毎年の年末授賞式は単なる「結果発表」ではなく、K-POPという文化が積み重ねてきた情熱を称える最高の祭典として、より深く楽しめるようになるでしょう。
ぜひ歴代の受賞シーンやアーカイブ映像もチェックして、その感動を体感してみてください。
よくある質問(FAQ)

Q. K-POPで最も歴史のある授賞式はどれですか?
A: K-POPで最も歴史のある授賞式は、1986年創設のゴールデンディスク賞(GDA)です。スポーツ朝鮮社が主催するこの賞は、2026年現在で創設から約40年の歴史を誇り、韓国音楽賞の中で最も長い歴史を持つ権威ある賞として知られています。主にアルバム販売数・デジタル音源成績をベースとした選考が特徴です。
Q.MAMAはいつから始まったのですか?
A: MAMAは1999年に「Mnet映像音楽大賞」として創設されました。その後、2004年に「Mnet KM Music Video Festival」、2006年に「MKMF」、2009年に「Mnet Asian Music Awards(MAMA)」と改称を重ね、2022年から現在の「MAMA AWARDS」という名称になっています。2009年に初の海外(マカオ)開催を実現し、世界最大級のK-POP授賞式へと成長しました。
Q. 三大授賞式とは何ですか?
A: K-POPの三大授賞式とは、一般的に①ゴールデンディスク賞(GDA)②ソウル歌謡大賞(SMA)③MAMA AWARDSの3つを指します。それぞれ1986年・1990年・1999年に創設された歴史ある授賞式で、業界・ファンの間で特に権威があると認められています。ただしこれは公式な定義ではなく、ファン・メディアの共通認識として定着した呼び方です。近年はMMAを加えた「四大授賞式」と呼ぶ声も増えています。
Q. MAMAとMMAの違いを簡単に教えてください。
A: MAMAとMMAは名前が似ていますが全くの別物です。MAMA(MAMA AWARDS)はCJ ENM(Mnetが前身)が主催する1999年創設の授賞式で、アジア各地での海外開催でも知られる世界最大級のK-POPイベントです。一方MMA(Melon Music Awards)は韓国最大の音楽ストリーミングサービス「Melon」の運営元が2009年に創設した授賞式で、デジタル再生数・ストリーミングデータを重視した選考が特徴です。主催者・歴史・選考基準が異なる別々の授賞式として理解してください。


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